落下傘候補 その2


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2004年07月08日(Thu)
< ”落下傘候補”の戦略 | 落下傘候補とは・・・/一覧 | 落下傘候補 3 > その4
落下傘候補 その2

というわけで、落下傘候補の性質のつづきです



拉致被害者とCMタレント、少しかけ離れているようですが
似たようなものです。


思考実験です。


ここに、日本人のほとんどである一億人に
名を知られているCMタレントがいたとします。
しかし演技があまりにも下手糞で、
一度でも彼女の演技を見た者のすべてが、あきれ果て
二度と彼女出演のドラマは見ないものとします。

日本人の十人に一人が、タレントを知る機会が
CMでの露出であり、また
ドラマを見るきっかけが
そのドラマに、知っているタレントが出ているから・・
という理由であるとします。
このCMタレントがドラマに出れば、こういう傾向を持った人が
必ず見ます。少なくともかなりの視聴率は見込めます。

彼女の初出演作が放映されました
かなりの数字を取りました
しかし、このドラマを見たもののほとんどが呆れはて
彼女出演の、次のドラマを見ないと決心します。

しかし、彼女が下手糞であるということは
ドラマを見た人にしかわかりません。
世間には、まだ彼女が下手だということを
知らない人が大多数であるわけです。

というわけで、彼女の次の出演作が決定しました。
またもや、CMの露出で彼女を知り
ドラマ視聴は、知っているタレントが出ているから・・
という傾向のひとが、ドラマを見ます。
今度は、前回で、彼女の演技が下手だということを知ってしまった人は
除外されますので、視聴率は前回よりはやや少なめです。

というわけで、彼女の次回作がまた決定しました。
今回も前回であきれはてた人は除外されるので・・・

というわけでまたもや

そうこうしているうちに、彼女のドラマを
すべての日本人が一回見た経験があるようになり
そして、下手だということも
すべての日本人の知るところとなりました

もはや、彼女のドラマを見ようとするものはいません
焼き畑農業のごとく”開拓”しつくしてしまったのです・・・




10%(1000万人)
9%(900万人)
8%




最後には1%
開拓し尽くしておしまい。
違うのは初期値とそれに要する時間です。


CMにつられれみるという”ミーハー人口”の割合が
日本人の十人に一人という例を出しましたが
あまりこの数値は関係ありません。
この数値がどうであれ
いずれにせよ皆同じパターンをたどります

ミーハー人口5分の1の場合
初期値20%(一億の5分の一、2000万人)
・・16%(一億-2000万=8000万の5分の一)
・・12%


最後に0 累積100%(累積視聴人口述べ一億人)

ミーハー人口10分の1の場合
初期値10%(一億の10分の一、1000万人)
・・9%(九千万の10分の1)


・最後に0  累積100%(視聴人口同じ)

実際には、口こみや雑誌の評判などで
この人は下手・・という情報が流れますので
実際にその人の演技を見なくとも
この人のドラマ絶対にみない!という人があらわれます。
これを”マスメディア下手糞情報”とでも命名しましょうか
一方、実際にテレビを見て得た下手糞という情報は
”体験下手糞情報”とします。これらをあわせた値が
”下手糞情報”とします



この”下手糞情報”の伝達速度によって、
累積値は100%(=一億人)を下回ります
初期値が高ければ、落下速度も激しく
(多くの人がみたので”体験下手糞情報”は多くに伝わる)
短期間でゼロに落ち着く・・(1)

初期値が低ければ、(”体験下手糞情報”は行き渡らず)
落下速度もゆるやか、長期間でゼロに行き着く・・(2)


ということになります。

結論としては、タレントがこの戦略を取れば
初期値がどんな数値だろうが、どのくらい時間がかかろうが
結構な人数に、彼女のドラマを見せることが可能です。
限界人数は、日本の人口、一億以下に限定はされますが。



また、実際は、マス情報というものは、
知っている人口にかかわりなく
多くの人数に伝達されますので
”マスメディア下手糞情報”の伝播は
(1)(2)ともに一定です
(1)と比較して視聴率の低下が緩やかであり、
”体験下手糞情報”の伝播速度のおそい(2)は
開拓しつくす遥か手前で限界をみせます。
”マスメディア下手糞情報”の伝播が全国民にいきわたってしまい
活躍期間は1より多少は長いかもしれませんが
ポシャるまでに開拓できた人数は、(1)より少ないでしょう。
(2)は(1)と比べ、相対的に不利となります。




傍から見たこの現象は
一億人すべてに、彼女の演技を見せるのが先か
(すべての土地を最大限に焼き畑し尽くせるか)
あるいは、その前に、”こいつは下手”という情報が行き渡って
誰もドラマを見なくなるのが先か・・
どっちが先か・・という、時間競争とでもいいましょうか。





ほとんどの人が、一回でそのタレントを見限る・・
芸能界に、こんな人材が実際に居たとしたら
よほど下手糞な人材なのでしょうが
そんな人材も、CMなどでかなりの知名度を持っているということで
短期間には、かなりの視聴率を稼げるというわけです。




そしてこれが世間で言われる、
いわゆる”使い捨て”と呼ばれている現象なわけです。









つぎに続きます